宝くじは、少ない資金で高額当選が狙える夢を買うものです。しかし、実際に高額当選する人はごくわずかであり、自分自身はもちろん身の回りで高額当選をしたという話を聞いたことはほとんどないのでは?
実は、宝くじが当たらないのには理由があります。宝くじの基本的な仕組みや収益の使い道、宝くじが当たらない理由について解説すると共に、同じ金額で資産を増やすのであればどのような方法があるかについても紹介していきます。
意外と知らない宝くじの仕組みをチェック
成人の70%を超える人が購入した経験を持つとされている宝くじ。
宝くじは、全国の都道府県と20の指定都市のみが発売できるものであり、一般の個人や企業が発売する事はできません。
宝くじは、銀行が発売元である地方自治体から委託を受け、運営を行います。みずほ銀行が受託銀行として宝くじの運営を行っているのは、以前から現みずほ銀行である第一勧業銀行が運営に関わっていたためです。
委託を受けた銀行は、以下の業務を行います。
- 宝くじの図柄選択
- 印刷
- 売り場発送
- 広報宣伝
- 抽選
- 当選番号発表
- 当選金支払い
これが、基本的な宝くじの仕組みです。
還元率や当選確率は?
宝くじの還元率がどのくらいか知っていますか?
売上に対して当選金をいくら出すかという割合。宝くじが1億円売れて当選金が1億円になれば、還元率は100%となります。
宝くじの還元率は2019年で46.5%という実績です。実は、宝くじの還元率は当せん金付証票法という法律により、発売額の5割相当を超えてはいけないと決まっているのです。
つまり、宝くじは購入した時点で半額以下の儲けになることが決まっているのです。
しかし、宝くじは300円という少額の投資で2億や5,000万円といった高額を手にできるかもしれない夢の買い物でもあります。
では、当選確率はどのくらいなのかを見てみましょう。
当選金 | 確率 |
---|---|
1等:2億円 | 1,000万分の1 |
1等前後賞:5,000万円 | 500万分の1 |
組違い賞:10万円 | 10万1,000分の1 |
2等:1,000万円 | 200万分の1 |
確率だけ見てもピンと来ないかもしれませんので、他の確率と比較してみましょう。
確率 | |
---|---|
落雷に遭う | 1,000万分の1 |
四つ葉のクローバーを見つける | 1万分の1 |
交通事故に遭う | 1万分の1 |
つまり、宝くじで1等が当選する確率は落雷に遭う確率と同じでかなり低いものなのです。
お金の流れは?
宝くじのお金の流れは、以下の4ステップで考えることができます。
↓
販売者が当選者に当選金を支払う
↓
販売者(銀行)が手数料(売り場販売業務・くじ印刷費用など)を
販売者(売り場)に支払う
↓
販売者が自治体に収益金を支払う
また、販売者は売り上げの一部を社会貢献広報費として外部に支払っています。
収益の使い道は?
宝くじの収益の使い道は、主に次の4つに分けられます。
- 当選金
- 経費(印刷経費、手数料など)
- 社会貢献広報費
- 収益金
収益金は当選金と経費、社会貢献広報費を差し引いたものであり、その金額は売上金額の40%程度です。
収益金は全国都道府県、20の指定都市に配られ、以下の目的に用いられます。
目的 | 内容 |
---|---|
子どもたちのため | 学校、公園、図書館・博物館などの整備 子育て支援事業への助成金など |
暮らしのため | 道路のバリアフリー対策 橋や道路の整備など |
バリアフリーのため | 障害者支援や女性キャリアサポート 多文化共生推進事業 |
防災のため | 防災施設の整備・河川改修 災害に備えた防災訓練 防災ヘリコプターの運営 |
環境のため | 植樹、病虫害防除 ごみ処理施設の整備・リサイクル事業 |
健康のため | AED普及促進事業 高齢者福祉事業への助成金 健診車・移動採血車の整備など |
このように、宝くじの収益は各地方自治体で住民のために使われているのです。
宝くじと税金
宝くじの当選金は、非課税となっています。
これは、当せん金付証票法の中で還元率と同じように定められており、当せん金品については所得税を課さないとしているのです。
ただし、口座に突然高額なお金が振り込まれると税務署に目を付けられてしまう可能性があります。その際に宝くじに当たったことを証明するためには、高額当選証明書を用いましょう。
高額当選証明書は、証明依頼書に以下の情報を記入し、その内容が正しいことを銀行が証明したものです。
- 当選した人の住所・氏名
- 当選した宝くじの情報
- 当選金額
高額当選証明書は100万円を超える当選金にのみ発行されます。
また、宝くじの当選金に税金がかかるケースが無いわけではありません。それは、当選金を贈与した場合です。
宝くじを共同購入し、そのメンバーで当選金を分配するということはあり得ます。そのときに贈与税がかからないようにするためには、共同購入者全員で当選金を受け取る必要があります。
宝くじで稼ぐのは現実的ではない!
宝くじの仕組みの部分で還元率が50%を切るように定められていることを紹介しましたが、これは他のギャンブルと比較しても低いものとなっています。
公共競技の還元率(払戻金)がどのように定められているのかを見ていきましょう。
競技 | 払戻金 |
---|---|
競艇 | 売上金100分の75~80間で施行者が設定 |
競輪 | 売上金の100分の75以上で施行者が設定 |
オートレース | 売上金の100分の75以上で施行者が設定 |
競馬 | 売上金の100分の73.8~82間で施行者が設定 |
また、他国の宝くじは1等が1,700億とその規模は桁が違います。
同じ金額を使うのであれば、購入する時点で損することが決まっている宝くじではなく、投資を考えてみることをおすすめします。
お金を使うなら株式投資で資産運用をしよう
投資と聞くと、どのようなイメージを持つでしょうか。それこそ、ギャンブルのように考えている方も少なくないかもしれません。
確かに投資などの資産運用は元手を減らしてしまうリスクはありますが、長期で見れば資産を増やすことは十分可能な方法です。
ここからは、株式投資と投資信託について詳しく紹介していきます。
株式投資の基礎知識
投資と聞いて最初にイメージする方が多いのが、株式投資ではないでしょうか。
企業が発行した株券を購入し、その配当金や売却益によって利益を得る方法
株価は常に変動しているため、株価が低い時に購入し、高い時に売却するのがポイントとなります。
株式投資のメリット・デメリット
株式投資の主なメリットとデメリットを見てみましょう。
内容 | |
---|---|
メリット | ・値上がり益が狙える ・配当金が得られる ・株主優待を受けられる |
デメリット | ・最低でも数万円の資金が必要 ・価格変動リスクがある ・希望する価格で売買が成立しないことがある |
株式投資は、保有株を超える損失が出ることはありませんが、購入したときよりも株の価値が下がっていれば損失を出すリスクはあります。
売却のタイミングをしっかり考えること、損切りについてのルールを考えておくことが重要です。
一方で、売却せずに配当金や株主優待目的で株を保有し続けることは可能です。目的に応じた株を購入すると良いでしょう。
株式投資に必要な金額
宝くじを購入する際、1枚300円だけ購入する方は少ないはずです。一度に10枚1セット(3,000円)やバラと連番を組み合わせて3セット30枚(9,000円)程度使うこともあるでしょう。
株式投資は数万円から、投資信託は100円から始められるため、宝くじを購入する資金で投資が行えるのです。
テンバガー銘柄(株価が10倍以上に跳ね上がる株)もある!
テンバガーとは、株価が10倍以上に跳ね上がる株のこと。
「バガー」が野球のヒット(塁打)のことで、「1試合で10(テン)ヒットするほど急激に成長している銘柄」という意味で使われるようになったのです。
リーマンショック後に最安値から100倍以上になった銘柄を1部紹介いたします。
100万円投資した銘柄がもし721.8倍になった場合、7億2,180万円になる計算になります。
銘柄名 | 上昇率 |
---|---|
レーザーテック | 721.8倍 |
FRONTEO | 524.7倍 |
ウエストホールディングス | 517.5倍 |
朝日インテック | 356.6倍 |
MonotaRO | 310.6倍 |
忙しい方は投資信託がおすすめ
投資信託はファンドとも呼ばれる金融商品で、投資家から集めたお金をまとめて運用のプロ(ファンドマネージャー)が投資・運用。運用によって得られた利益を投資家に分配する投資方法です。
投資と聞けば難しい、大きなリスクがあるというイメージがあるかもしれませんが、株式投資のように保有額を超える損失はないものや、運用をプロに任せられる投資信託のような方法もあります。
運用する商品は多岐に渡り、複数の銘柄に投資をする分散投資でリスクを軽減できるメリットが投資信託にはあります。
種類 | 特徴 |
---|---|
株式投資 | ・リスクが大きくリターンも大きい ・保有額以上に損をすることがない ・配当金・株主優待を受け取ることができる |
投資信託 | ・運用をプロに任せることが出来る ・国内外問わず金融商品が選べる ・少額から投資ができる |
投資信託は一般的に10,000円程度からの投資が可能ですが、投信積立の場合は100円から投資ができます。
積立投信には月々100円から積み立てるもの、毎日100円から積み立てるものなどがあります。
一度設定すれば自動で投資信託を買い付けてくれるため、仕事で忙しい方にもおすすめです。
株式投資と投資信託、どちらのほうがよいということはありません。自分の投資目的や資金力などに合わせて選ぶとよいでしょう。
株式投資には証券口座が必要!おすすめなのは「楽天証券」
株は企業から直接買えるわけではありません。
証券取引所を通じて、他の投資家が売りに出している株を購入するのが一般的です。
売却する時も同様で、証券取引所で株を売ります。しかし証券取引所に直接出入りするわけではありません。証券会社に仲介してもらって、株式の売買に参加するのです。
投資初心者に楽天証券がおすすめな理由
楽天ポイントも貯まりお得です!
楽天証券には、国内株式(現物/信用)取引手数料が0円になる「ゼロコース」があります。
1日の約定代金に関わらず、国内株式取引手数料が完全無料なので、コストをかけずに取引が可能です。
初心者さんがまずは少額で取引を始めたい…という場合でも、手数料がかからないので気軽に始められますね。
そして楽天グループの他サービス(楽天市場、楽天トラベル、楽天ブックス等)で利用できる楽天スーパーポイントに交換することが出来るんです。
楽天証券の投資信託は100円から積み立てる事が可能で、投信積立で「楽天カード決済」を選ぶと100円ごとに楽天スーパーポイントが1ポイント付くので多くの人に喜ばれています。
クレジットカードで月10万まで積み立てられますよ!
2024年から新NISAが始まりました。新NISAでは、積立投資ができるつみたて投資枠、通常の買付・積立投資ができる成長投資枠が併用可能です。
つみたて投資枠は年間120万円、成長投資枠は年間240万円まで投資可能で、配当金や譲渡益に税金がかかりません。保有期間も無制限です。
楽天証券はつみたて投資枠の商品の種類が豊富で、しかも積立代金を楽天スーパーポイントから支払うこともできるので、手出しなしで資産を作ることもできるんですよ。
NISAを始めるにはNISA口座の開設が必要です。まずは口座開設から始めましょう。
- 会社四季報
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購入時点で損が決まっている宝くじより投資を考えてみよう
宝くじは少額の出費で高額当選が期待できる夢の商品ではありますが、還元率は50%を超えず決してお得な商品だとは言えません。他のギャンブルと比較しても、その還元率は低いのです。
同じ金額を使うのであれば、株式投資や投資信託を考えてみましょう。元本割れするリスクはありますが、少額から投資ができる、長期で見て利益が得られるなどのメリットがあります。
初心者で投資を始めるのが不安であれば、プロに運用を任せられる投資信託を選ぶ方法もあります。宝くじを購入するのに替わる有効的なお金の使い方としてぜひ検討してみてください。